どうもこんにちは、し~ちゃんねるのSHOです。
今回は、「5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本|コミュニケーションマスター養成講座」の要約を解説していきます。
この本を一言でいうと、”喋れるようになるための本”です。
会話術を学べる本をいくら読んでも、人と話すことがいっこうに上手くならない。小手先のテクニックを知っても自分が話したい言葉が出てこない。
そんな方々は、本日紹介する本のタイトルにも書いてあるとおり、言いたい言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」という壁に阻まれていることが原因です。
ですがこの記事を読むことで、上記の問題が解決します。なぜなら、この本は徹底とした実戦形式だからです。
私も初めて5日間のレッスンを試したときは、言葉の泉が脳内で建築されたような感覚でした。
そこで今回は、本書でも紹介されている「25のメソッド」をギュギュっと濃縮して、私が実際に試して効果を強く実感したメソッドだけを11のレッスンに厳選しました!
この記事を読むことで、即効であなたの言葉が育ちます!!
「思いつかない」がなくなる方法
言葉が思いつかないなら、そもそも会話として成立しません。
相手の言葉にうなづくだけでは、相手に意見を求められてもしどろもどろな回答で終わります。
そんなカオスなシーンに終止符を打つべく「思いつかない」がなくなる方法を3つシェアしていきます。
lesson1.声に出して、脳内に「言葉の花火」を上げる
問題:頭の中の言葉がパッと言葉にならない
解決策:30秒で○○の名前を10個言う
仕事や日常会話に必要な語彙であっても「頭の中の言葉がパッと言葉にならない」のは、普段から声に出していないことが原因になります。
そのための訓練方法は、「30秒で○○の名前を10個言う」ことです。
例えば、以下のように自分でお題を出します。
- 「30秒で赤い食べ物の名前を10個言う」
- 「30秒で乗り物の名前を10個言う」
- 「30秒で文房具の名前を10個言う」
頻度はできるだけ多くやることをおすすめしますが、1日5回くらいやるだけでも語彙力は鍛えられていきます。
lesson2. 形容詞を使うのをやめてみる
問題:いつも同じ言葉を使ってしまう(形容詞を使いすぎる)
解決策:形容詞を使わないで過ごす
いつも同じ言葉を使ってしまうのは、形容詞を使いすぎていることが原因です。なんにでも「すごい」「やばい」と言ってしまっていると、自分の言葉が育ちません。
食べたら「おいしい」、仕事がきたら「面倒くさい」と言うのでは、目の前に出されたものにただ反応している受け身の状態にすぎません。
これを解決するには、「形容詞を使わない」という縛りのなかで生活してみることです。
食べた感想であれば、「おいしい」で済ませず、「なぜおいしく感じるのか」、「どんな気持ちになったのか」、「どのくらい美味しかったのか」を言葉にしましょう。
五感を使って自分の身体感覚から表現したり、自分以外の人の様子を描写したり、自分の過去や思い出から比較対象を探して話すと、形容詞以外の言葉を思いつきやすくなります。
こうしたトレーニングを積んでいくうちに、自然と形容詞を使わない会話力が身についていくのです。
- 「怖い」
⇒「今まで自分が見てきた中でも三本の指に入るくらい怖かった。」 - 「うれしい」
⇒「初めて自転車に乗れたときくらいうれしい」
lesson3. 理由を3つ考える
問題:「なぜ?」と聞かれても、理由が思いつかない
解決策:どんな行動にも理由を三つ考えてみる
人に自分の考えに対して「なぜそう思ったの?」と聞かれても答えられないのは、「なんでそうしたのか」と考える脳のクセができていないからです。これはクセであり、あなたに意見がないというわけではありません。
これを解決するには、「どんな行動にも理由を三つ考えてみる」ことが有効です。三つ以上浮かんだらそれでいい。できればブツブツとでもいいから声に出してみましょう。
- 元気を出したいから
- パートナーが喜ぶから
- 焼肉がこの世で一番好きだから
- ムダなセールスに時間を奪われたくなかったから
- 見知らぬ電話に出るのが苦手だから
- 仕事をしていたから
- 旬だから
- 特産品だったから
- タダでもらったものだから
これを繰り返していくことで、理由をすんなりを口にできる体質に変貌します。
「まとまらない」がなくなる方法
言葉が浮かんでくるようになっても、それが文章としてまとまらないと相手はあなたの言葉を理解するのに一苦労します。
それではコミュニケーションとしては、不十分ですよね。
そんな言葉の「まとまらない」がなくなる方法をここではご紹介します。
lesson1. 仮説を立てる
問題:発言にオリジナリティがない
解決策:仮説を立てる(「○○という考え方」とすると、立てやすい)
「発言にオリジナリティがない」原因は、言葉が一般的な浅い意見の段階で止まっているからです。
例えば、アイスクリームを見て「白くて、冷たくて、おいしい」と言うのは、見た目だけを絵に描いている「言葉のスケッチ化」でしかありません。
これを解決するには、「仮説を立てる」ことです。
そのときに便利なのが、「○○という考え方」というひな形に当て込んで仮説を立てること。
こちらもアイスを例に出してみましょう。
以下のように、思いつくままに案を出してみましょう。
- 「バケーションという考え方」
- 「国民食という考え方」
- 「祝福という考え方」
「アイス=バケーション」、「アイス=国民食」といった具合に、これまでとは違った要素をくっつけていくことで、独自の新しい仮説を立てていくことができます。
仮説を一つ、二つともつことで、あなたの言葉の「切り口」がはっきりし、自分なりの「コンセプト」を立てることができるようになるのです。
lesson2. アイデアを集める
問題:新しいアイディアが思いつかない
解決策:あらゆる方法でアイデアを33案出す
「新しいアイディアが思いつかない」人は、常識や固定観念にとらわれていて、一つのアイディアに固執してしまっていることが原因です。
その解決方法は、「1人ブレインストーミング」です。
常識や前提を無視して、自由な発想で、質より量でアイデアを書き出してみる。インターネットを利用して、よい情報があったらそれも書き込む。書き終わったら、それらを広げて、くっつけてアイデアにならないか試してみる。
著者によると、33案まで広げることができれば、その中から面白いものをくっつけて新たなアイデアにすることができるようになるようです。語彙力を高めてから行うとより効果的になるでしょう。
lesson3. 「5つのWHY」で深掘りする
問題:何事にも不安になって動き出せない
解決策:問いに対して「why」を五回繰り返す
何かあるたびに不安になるのは、「無知」が原因になります。
解決策は、不安の対象を「深く知ること」です。
方法は、「トヨタ生産方式」の生みの親である大野耐一さんが考案した「5つのWHY」という手法を使います。
- ある問いに対して、答えを出す。
- その答えを受けて、「なぜそうなのか」ということを考え、答える。
- これを5回繰り返す
問いに対して、「5つのwhy」を繰り返し実践することで、あらゆる物事を深く考えることができるようになります。
「伝わらない」がなくなる方法
さて、単語も思い浮かぶようになった。言葉もまとまってきた。
最後に足りないのは?
相手の顔を見てください。あなたの言葉に対して素朴なクエスチョンマークが寄せられているならば、伝わっていないことが原因かもしれません。
最後に、相手に自分の言葉がしっかりと胸にまで届く方法をお伝えしていきます。
lesson1. 他人の頭で考える訓練をする
問題:ひとりよがりの考えをもってしまう
解決策:他人の頭で考える
「ひとりよがりの考え」を持ってしまうのは、自分の脳内の答えしか持っていないことが原因です。自分の頭だけで考えようとすると、自分の知識や好みにとらわれてしまい、ひとりよがりになりがちです。
広い視点で物事を考える習慣をつけたい場合は、「他人の頭で考える」習慣を持ちましょう。「あの人だったらどう考えるか」と考えてみると、グンと視点を広げることができます。
lesson2. 一息、40文字で相手に伝える
問題:相手にとってわかりやすく伝える方法がわからない
解決策:5秒40文字を意識して伝える
「相手にとって分かりやすく伝える方法がわからない」のは、文章の丁度いいサイズのセンテンスを知らないことが原因です。そして、往々にして長すぎる場合が多い。
解決策は、「短く伝える」ということです。
量としては、「一息でしゃべれる5秒、40文字」がめやすになります。
メールで文章を書くときも、上司に言葉で伝えるときも、「40文字」を意識するだけで、伝わり方が変わるのを実感できるでしょう。
lesson3. 動詞を増やせば、頭の中で映像が動き出す
問題:人が行動してくれるような言葉を使えない
解決策:風景を想像して、動詞をたくさん増やす
人が行動してくれるような説得力のある言葉を使えない原因は、動詞の使い方にあります。
解決策は、風景を想像して、動詞を増やしてみることです。
ヨーグルトを勧める場合のいい例と悪い例を見てみましょう。
- ×の例:「腸内フローラを整えるから試してね」
- 〇の例:「おばあちゃんが笑っている。ママが鼻歌を歌っている。いつもは眠たそうな娘までが機嫌がいい。このヨーグルトを食べてから、朝の景色が変わった」
前者は、「試す」という動詞が入っているだけで心は動きません。
後者は、頭の中に映像が浮かんだかと思います。
このように話の中に動詞をたくさん入れると、人の心を動かせるようになるのです。
lesson4. とっておきのエピソードを10個用意する
問題:自分に物語がなく、聞き手を惹きつけられない
解決策:エピソードを10個ストックしておく
自分に物語がなく、聞き手を惹きつけられない原因は、ありきたりな話ばかりするからです。
解決法は、「人はプライベートに興味を持つ」という習性を理解して、プライベートな情報を効果的に開示することになります。相手に「私にだけ教えてくれた」と感じさせられれば、グッと人を惹きつける話ができるようになるのです。
そのためには、以下のネタを用意しておくこと。
- 「生まれてから現在までのエピソード」8つ
- 「この1カ月以内にあったできごと」1つ
- 「今日のエピソード」1つ
10のエピソードを用意しておけば、会話に困ることはありません。
なかでも、失敗や苦労話は人にウケやすいです。
lesson5. 「へえ~」という声が出る数字だけ使う
問題:数字が細かすぎて相手に意図が伝わらない
解決策:びっくりするデータ(数字)のみを使うように心がける
相手に意図が伝わらない原因は、数字が細かすぎるからです。
解決策は、びっくりするデータ以外は多用しないことになります。
例えば、「今日は暑い」よりも、「今日は40度を超えている」という方が、わかりやすくて、びっくりします。このように「あいまいな形容詞」の代わりに使う数字は、相手から反応を得るのにいいケースです。
「へぇ~」という声が出る数字もまた、わかりやすい数字だといえます。
- 昭和の子どもの嫌いな食べ物1位はセロリ(13.6%)
- 平成の小学生の1位はゴーヤ(28.3%)
このように、意外性のある数字は、驚きの声があがりやすいのです。
こういった面白い数字をストック(メモ)しておくのも、有効な手段といえるでしょう。逆に、驚きのない数字は話を複雑にする雑音でしかありません。
驚きの数字は、加工することによってさらに進化します。
- 図形化、グラフ化をして驚きを生み出す。
- 単位を変える(ビタミンC1g配合→ビタミンC1000mg配合)
- 想像できるもので例える(東京ドーム10個分の広さ、レモン100個分のビタミンC)
おわりに:自分の言葉を育てよう
いかがでしたでしょうか。
言葉は、練習!練習!練習!あるのみだということがなんとなく伝わったかと思います。
私もこれは肌で実感しています。
ホストクラブで働いていたときは毎日のように口を動かしていました。しかし、フリーランスになり、自宅で仕事をするようになってから、一週間人と話さない日が続いていました。そんな生活をしていると、たまに人と対面すると、まったく言葉が浮かんでこない。
相手の調子に合わせるだけで、人と繋がっている感覚を得られない。むしろ、逃げたい衝動にすら襲われるようになっていたのです。
そんな日々がしばらく続いていたことを思い出します。そんな日々は今思い返してもつまらないものです。ですが、本書のレッスンを再び実践することで、自分の中に眠っていた言葉が再び目を覚ましてくれました。不思議なもので、言葉が出てくるようになると、人と話すことがまた楽しく感じられたのです。
そのようになるためには結局、練習なんです。
芸人さんは毎日面白いことを言おうと過ごしているから面白くなる。コメンテーターは毎日、意見を求められるから「自分事」として話せる。
そういった練習を一人でもコツコツでき、ドンドン上達できる本書は、自分の言葉たちを復活させるには最強の本だと思いました。
「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」という方はぜひ一読してみてください。